FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

1月のおしごと

ときどき、こんなボクのところにも就農希望のひとが訪ねて来てくれます。
ひとの輪が広がるにつれて、誰かからの紹介で、ブログを見て、などなど。。

よくよく話を聞いていると、有機農業を志望されてくる方の3人に2人は、「農業」より「農的暮らし」を目指して来られているようです。
後者の方には、できるだけ本人の希望に近い先達を紹介するようにしています。
ボクらがやっているのは「農業」です。
自分が喰うのみならず、ひとも喰わせ、それで暮らしを成り立たせるもの。
似て非なるものなんですね。

そんな「農業」の、素人であるボクが教えてあげられることは、「最初にいかに転ばないか」だけです。
農業が注目をあびるようになった昨今、就農希望の方も増えましたが、ひっそり辞めていく方も同じように多い。
ボクは曲がりなりにも3年生き抜いたので、その方法ならば伝授できます。


というわけで。
今年は心を入れ替えて(!?)、就農希望の方にも少しは参考になるように、毎月の作業内容を記録してみようかと思います。
これで月イチ更新間違いなし!


【1月】

伊賀では気温がグッと下がり、野菜の生育がピタッと止まります。
つまり、収穫作業にかかる時間が短くなります。
ときどき雪が降ったりで、畑もいつも以上に乾きにくく、基本的に耕耘など土をいじる作業はしません。
年に一度の休みどき。
という考え方もありますが、休むときはがっつり休む「風の木農場」。ダラダラ休みはしません。
なんせ、まだまだ日の短い季節、油断すると、ちょっと収穫している間に一日が終わってしまいますので。


まずは①春の苗準備が始まります。
そしてこういうときこそ、普段できない②土づくり。③機械いじり。


①苗づくり
 就農一年目は、12月に育苗用ハウスの骨を立て、1月にビニール張ってました。
 すぐに、踏込み温床(モミガラと米ヌカを混ぜ、水を与えて発酵させる)をつくり、播種した苗を置いておきます。
 新年から蒔き始めるのは、レタス。
 育苗土は、段取りよく事前に作っておきます。(ピートモスなど中心に)
 タネももちろん、購入済み。(一年の計は元旦、、、では遅いので、12月中に来年の計画は固めておきます。)
 15℃が発芽適温で、明け方氷点下にならないように温度に気をつけます。
 ちなみに長野の研修時代は、電熱線で温度を保っていましたが、ここでは微生物のチカラを借りています。そもそも、電気がないし。。
 キャベツやチンゲン菜は、2月になってから。
 3月にナス、4月にキュウリと続いていきます。

PC300574.jpg

P1120418.jpg



②土づくり
 農業のいのちとも言うべき土づくり。
 常にやるべきものですが、作付・収穫に追われてついつい後回し。
 1月は思う存分「のらしごと」をやる好機です。

 ちなみに毎年100万円は土づくりにかけるように自分に課しています。

 ボクの土づくりは、ズバリ「畑で微生物を飼うこと」。
 いわゆる優良微生物群がはびこりやすい環境をつくってあげる、住まいをあげる、エサをあげる。
 これです。
 基本的には、モミガラをライスセンターからもらってきて、軽トラを畑にオラッーと突っ込み、全面散布。
 畑が乾いたタイミングを見計らって、微生物資材とともにすき込みます。

 乾きの悪い畑は、せっせと溝を掘ります。
 畑の下側で、水を逃がす「明渠」(溝です)を掘ったり。
 畑の中ほどで、水が沸くようなところに「暗渠」(掘った溝に管を埋め、竹やモミガラなどを被せます)をつくったり。
 伊賀の粘土地では重要な作業。
 初年度は、人力では間に合わず、業者さんに重機でガンガン掘ってもらいました。

 一方で、ハウスでは夏作用にボカシ肥をつくります。
 米ヌカ、魚粉などを積み上げて、発酵させること40日。
 嫁に臭い臭いといわれてもめげずに、かき混ぜ続けます。
 これも基本的には微生物の塊。
 窒素を作物が健康に育ちやすいアミノ酸の形に仕上げてあげて、できあがり。
 (と、簡単そうに言いますが、まだうまくつくりきれません。微生物、手ごわし。)

P2050823.jpg

P4241022.jpg



②機械いじり
 トラクターや草刈り機など、大活躍の機械たちもひとやすみの季節。
 機械は壊れて初めて仕組みを覚えるようなところがありますが、お金のない初心者はやっぱり壊さずに使い続けたいもの。
 基本的には、①機械のすれ合うところにオイル・グリスが入っているか、②エンジンを冷やす冷却水およびその周辺がキレイに保たれているか、だけでもチェックしておけば、だいぶ寿命はちがいます。
 機械って、当たり前ですが、使っているときに壊れるわけで、使っているときは忙しいときなわけです。
 ひじょーに、困る。
 一年に一度でも、ちょっと見てあげるだけでだいぶ違います。
 と、自戒を込めて。。。
 なんせ、クルマのオイル交換すら、ときどき忘れるありさまなので。

004.jpg
(注:我が家の機械ではありません。ちょうどいい写真がなかったので。。)


以上、こんな感じで毎月つづくかなあ。

ぐぅ 
スポンサーサイト

我慢の3年、が過ぎまして。。

季節は、いつ始まるともなく巡り続けますが、暦にメリハリをつけるのは、ひとが生きていく上ではなかなか便利ですね。
やっぱりお正月は、日常の動きを一度止めて、過去から未来へと思いを馳せるのにいいときです。

伊賀で農家になって、丸3年が過ぎました。
ボクは大学を卒業するころから、生きていく上でだいたい3年くらいを一つの区切りにして、目標もって進むようにしています。
ホントは「生涯の目標」なんてものが見つかるといいんですが、そういう幸運に巡り合える人はごく稀なので、たじろいでマゴマゴしてしまう人が多い気がします。ひどいと自分探しの迷子になってしまうので、ボクは「とりあえず3年」で生きるようにしています。

で。
就農から3年。

ここには結構意味がありました。
・まず、生活が成り立つ農業を軌道に乗せるまでに3年、と思って始めました。
(もしマイナスのままだと、手元の生活資金が底をつくまでに3年でした。)
・土づくりの師匠が、3年やれば必ず土が変わる、と言うのと信じて取り組んできました。
我慢の3年。。
そう念じて、過ごしてきました。

3年過ぎたら、研修生を入れたりして生産力を伸ばしつつ、伊賀有機農産というグループの動きをもっとダイナミックにしていきたいな。。という漠としたイメージを抱きつつ。

振り返れば。
思った以上のスピードで、目標の売上に届いていました。
土が変わっていく感触を感じられるようになりました。
テルさんという研修生に運よく巡り合い、また「のらすけ」さん達のお手も借りることができました。

伊賀有機農産として、多くの受け手の皆さんに、メッセージを発信できるようになりました。
このブログもまた、同じように。



しかし、いま、フワフワとした不安を感じます。

この正月に実家で芥川龍之介の「侏儒の言葉」がたまたま目にとまり、「ぼんやりとした不安」を抱いて彼が自害したのと同じ歳になったのだと思いました。
もちろんボクが言うのはそんなに崇高な話ではなく、農を語るわりに、自分がまだまだ全然マトモな農家ではない、という単純な話です。

伊賀有機農産の活動は、「ともに考えよう」ということです。
このブログの趣旨は、新規就農者の「のるかそるか」を追体験していただくためのものです。

当然、こちらは「答え」を用意しているわけではないのですが、メッセージを発するうちに、いつしか「答え」を語っているかのような勘違いに捉われるんですね、ふしぎと。


しびれるような百姓って、世の中にたくさんいるんですよ。

虫の飛び方からその年の気候を読む達人。
植物の生理生態を知りつくし、思い通りの作物を仕上げる人。
自分の観察力を信じ、非科学的と言われようと微生物のチカラで作物をつくる人。
有機野菜で、一般野菜と伍していく人。
自分の手ひとつで生活を完結させられる人。

ホントにいるんですね。こういう人が。

そんな風になるまで修行してから、外に言葉を吐きだせよ。
という思いはずっとあります。
現時点でメッセージを出すことに、不安が募ります。


が、いまは、できるだけ「普通のひとの感覚」のところで、言葉を紡ぎたい。
普通の考え始めた人たちと、新しい流れをつくっていきたい。

そういう次の3年にしたい。


と、思っているのですが。
たまに手を休めると、どうにもフワフワとした不安を感じます。
抜群のナスをつくりたいし、コメ作りもしたいし、世界の持続可能な農業にも触れたいし、一般流通も目を向けるような有機野菜の出荷量を出してみたいし、フカフカの土づくりを指導できるようになりたいし、あれもこれもあれもこれも。。。

「達人」への、焦りでしょうか。

ぐぅ

DSCN0214.jpg
プロフィール

ぐぅ&トミー

Author:ぐぅ&トミー
38歳♂・31歳♀・7歳犬。
有機農家になりたくて、伊賀に流れ着きました。
生かされている生活から、活きる暮らしを目指して。
多くの人を巻き込みながら。地道に。夢は大きく。
日々の作業や、想いをつづります。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。